Thursday, October 28, 2010

ネストル・キルチネル前大統領死去


昨日の昼ごろ、友達のカロリーナが泣いて電話をかけてきて、それで知りました。
前大統領で、現在の大統領クリスティーナ・キルチネルの夫、ネストル・キルチネル氏が死去。
昨日は丁度アルゼンチンの国勢調査(censo)で休日。
国民は静かにうちで調査員を待機しなければならない日でした。

でもこの悲しい知らせを受け、人々は涙を目に五月広場に次々と集合。
この痛みを共に分かち合い、そして、クリスティーナを支えていこうと、
たくさんの人で埋め尽くされました。
私はテレビでその様子を見ていたのですが、
前大統領が亡くなってこんなに国民が悲しんでいる状況に正直びっくりしています。
テレビでは多くのペロン党支持の著名人が集められて弔いの言葉を交換し合っていて、そういう人、一人一人の言葉を聴いていると、すごい人だったんだなー、と考えさせられました。
ネストルとクリスティーナは学生運動時代からの活動家カップルです。ネストルのいない今、クリスティーナ(国民は大統領を名前で呼んでいます)を支えていかないとという思いが強まるのも
当然のことなのだと思います。

ネストル・キルチネル氏の大成した主要政策は、(私は詳しくないので抜粋)

債務返済の一時停止し、強硬な姿勢で国際通貨基金(IMF)との交渉に臨び、国内の経済回復を優先。軍政時代の反政府派市民の殺害などに関与した軍人の訴追を進めた。

また、対外政策では米国追従路線を排し、ベネズエラのチャベス大統領やボリビアのモラレス大統領など、反米的な政権との関係を強化した。
大統領の任期を終えた後は、米国の影響力の最適化を目指す南米諸国連合(UNASUR)の事務局長を務めた。

今日がお通夜なので、再びたくさんの国民がろうそくの火を灯しに集まることでしょう。

そして、日本人が海外より政治に疎遠なのはどうしてかな、と考えたときに、(首相が死んだら日本人もこんなにするかな、と想像してみると、)、やっぱり天皇の存在が大きいのではないかな、と思いました。

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